依頼前に注意すべき3つのポイント

ポイント1 制作業者の見抜き方

はじめにも言ったが、ホームページ作成業者なんていうのは、もう星の数ほどいる。
考えてみればそれもそのはず。
パソコン一台あって、ホームページ作成ソフトの使い方をちょっとマスターすれば、
とりあえず開業できてしまうからだ。

厳しいことを言うが、
あなたが、そもそもホームページ作成ソフトの使い方を覚える努力ができれば、
ホームページ作成業者なんていう存在に頼ることも、必要ないんだよ。

まず、おのれの努力不足を恥じよ。いいか。それが真実だ。
そんな不精で、考えの足りていないあなたを騙すことは、
ホームページ作成業者からすれば、得意中の得意。
よくわからない言葉を並べて、「へぇ〜すごいんですね」と感心させれば、
簡単にお金を払ってくれるってことだ。

そんなの嫌だろ?

では、本題に入る。
まず、依頼しようか迷っている業者がいるのなら、以下の質問をしてみるんだ。

W3C(ダブリュースリーシー)に準拠したマークアップができますか?

この際、言葉の意味はわからなくていい。
外人がしゃべるカタコトの日本語のようになっても構わない。
とにかく、上記の言葉を相手にそのままぶつけてみよう。

それで「もちろんです」とか「可能です」とか「標準です」などの回答が返ってくれば、
その業者は、最低限の知識と力はあるってことになる。

逆に、「W3Cってなんですか?」とか「他のスタッフに確認します」など、
答えに詰まってしまうようなら、そこは基本的に依頼はやめておこう。

もし、そんな質問をすることさえも、面倒だってことなら、
一応、自分だけで見抜く方法もある。

その会社が過去に作成したホームページの質を見破る方法だ。
だいたいホームページ作成業者は、自社のサイトに「制作実績」などを掲載しているはず。
そこのリンクをクリックして、実例をまずインターネットエクスプローラーで表示させよう。

画面のどこかで右クリックをすると、「ソースを表示」という欄があると思う。
そこをクリックしてみると、以下のような暗号みたいなものが出てくるはずだ。
もちろん、あなたが、この暗号の意味など、分かるまったく必要はない。
拒絶反応を示す人がたまにいるが、安心してくれ。

HTMLの悪い例

ここで見るポイントは、1つだけだ。
上記の赤で囲っているような<tr><td>という記号や、<font>という記号がたくさんあるかどうか、だ。
もし、パッと見でかなりの数があるようなら、そのホームページは基本的に非常に古い作り方であり、
そのホームページを作成した業者は、実力的に不安があると言えるだろう。
つまり、上の暗号は、W3Cに準拠していないものだ。
よって、依頼はやめておけ。

逆によい例も紹介しておく。

HTMLのよい例

パッと見た感じで構わないが、明らかに違うことが分かると思う。
<tr><td>や<font>という記号はない。
このような状態のページなら、それなりにキチンと作っていると言える。
厳密に言えば、<tr><td>は少し出てくる程度なら問題ないのだが、
ページ全体を満たしてしまっているような状態はNGだ。

ホームページは、建築と似ていると思う。
外側からはいくらかっこよく、キレイに見えたとしても、
基礎工事や耐震性など、目に見えない部分にも、重要なことがあるってことだ。
そして、それを知らないあなたのような人間は、いいカモにされる。
それを心しておくべきなんだ。

ポイント2 価格や相場を知る前に注意すること

よく犯してしまう間違いの最も多いパターンが、コレ。
ホームページ作成業者を探す際に、価格とか相場とか、
制作するときにかかる費用を、血眼になって調べようとするパターン。

はっきり言おう、あなた、失敗しますよ、と。

どんなホームページを作りたいのか、ホームページ作成業者に何を期待しているのか。
そこを自分で整理しないまま、ひたすらに料金を比較してしまう。
これでは、うまくいくはずがないんだな。

例えるなら、新車のベンツと、中古のボロボロの軽自動車を比較して、
「こっちの方が安い!」と、中身も知らずに喜ぶのと同じ。
そんなことにならないように、以下をしっかり読んでおくように。

まずね、以下の穴埋めからやってもらおうかな。

私がホームページを依頼したいと思った理由は
「           」を「            」したいからです。

どうですか?2つの「    」にどんな言葉入れます?
去年の俺の場合、こんなでした。
「自分の会社のイメージ」を「かっこよくして取引先からの信頼をアップ」したいからです。

もしかしたら、こんな人もいるかもしれないね。
「お店の売上」を「アップさせて儲かりたい」からです。

ホームページを作りたいと思う理由は様々だから、
なにが正解でなにが間違いということではない。
つまり、理由や目的が違うのだから、依頼する先も違ってくるんだよ、ということ。

寿司が食べたいとき、中華料理屋に行って寿司は注文しないだろ?
同じ食べ物屋でも、ジャンルってもんがある。
これは分かるよな?

ホームページだって一緒だろうが。
単純にホームページ業者って言ったって、得意不得意がある。

自分が、ホームページ業者に何を最も期待しているのか。
これをじっくり考えて欲しい。

手を胸に当てて、1分間でいいから考えて欲しい。

どうだ?見えてきたか?

ざっくり言えば、「かっこいいデザイン」を期待するのか。
もしくは、「売上アップのコンサルティング」を期待するのか。

大きく分ければ、この2通りとなってくると思う。
もちろん、両方期待する気持ちもわかるが、欲張ってはいけない。
この際、どちらか1つを選択せよ。
そうでなければ、依頼の軸がブレる。そして、失敗する。

デザインに期待するなら、かっこいいホームページの実例をたくさん持っているところを探そう。
売上アップに期待するなら、まずはあなたと同じ業種のホームページ実例を持っているところを探そう。
たとえば、工務店のホームページなら、工務店の売上アップの成功例を持つ業者を探すべきだ。

で、たぶんあなたが最も知りたいであろう、
価格や相場の話については、次のページでちゃんと話すから、
順を追って読んでいってくれ。

ポイント3 SEO対策という言葉に騙されるな

ホームページ作成業者の殺し文句のひとつ。
それが「SEO対策」というものだ。

SEO対策とは、まあ、簡単に言えば、
Yahoo!とかGoogleとかの検索サイトで、
ホームページが上位に表示されるように細工する裏ワザみたいなもの。

あなたのような素人が、その仕組みや方法を理解することは、
基本的に難しいので、業者がそこにつけこんで来る、という構図。

価格的には、毎月数万円〜数十万円かかるものがほとんどで、
一度、契約してしまったものなら、半永久的に毎月払い続けさせられることになる。
解約しようとすると、「順位が下がりますよ」とか言って脅かすのが常套手段。

結論から言えば、まあ、やめておけってこと。
大した効果もないから。というか、逆効果なことさえある。
ほぼ詐欺と思っておくことが身のため。

なぜこんな詐欺まがいのSEO対策業者が横行しているのかっていうと、
数年前までは、効果があったんですな。それなりに。

しかし、Yahoo!やGoogleにとっては、そんなSEO業者の裏ワザで、
自分たちの検索サイトが乗っ取られることは、絶対イヤなので、
あの手この手で、裏ワザを阻止している、っていう状況。

まあ、いわゆるイタチごっこなんだな。

ただ、そこは天下のYahoo!やGoogleさんなので、
世界中からトップクラスの技術者を集めて、
姑息なSEO業者を阻止しているので、もはや、
SEO対策なんて、以前のような効果がまったく期待できないって状況なんだ。

ちゃんといいホームページ作れば、自然に検索されるようになるので、
とにかく、よくわからない言葉並べてくるSEO業者は、無視すること。
ホームページ作成業者も、SEOのことを言ってくる場合があるが、
しっかりと内容を吟味することが重要。

一番やっちゃいけないのは、ホームページ作成とSEO対策を別々の業者に依頼してしまうこと。
これはやめておこう。どんどんお金を取られるだけだ。
まともなホームページ作成業者なら、SEOのことも理解しているはずだ。
信頼できる業者が見つかったら、すべてをそこに一括して任せるほうがよい結果を生む。

このページのまとめ!

  • 業者の実力を見破るには「W3Cに準拠したマークアップができますか?」と聞け!
  • デザインに期待するなら、かっこいいホームページの実例をたくさん持っているところ
  • 売上アップに期待するなら、同じ業種のホームページ実例を持っているところ
  • SEOという言葉にだまされるな、いいホームページを作ることに集中せよ!